「公式が大量殺人をおこしてる...」「もう...無差別殺人はやめてくれよぉ...」――。昨夜、何か凄惨な事件を思わせるコメントがツイッターにいくつも投稿された。
先に断りをいれておくと、実際に血が流れる大量殺人事件が起きたわけではない。いずれの書き込みも、人気アニメ「おそ松さん」の展開に衝撃を受けた女性ファンたちによる「心の叫び」だった。
「一松」と「カラ松」が裸でからんで......
「おそ松さん」は故・赤塚不二夫さんのギャグマンガ「おそ松くん」を原作にしたテレビアニメ(テレビ東京ほか)。午前1時からの放送で、下ネタやパロディをふんだんに盛り込みながら、原作の六つ子たちが大人になった姿をユーモアたっぷりに描いている。2015年10月の放送開始から話題を呼び、とりわけボーイズラブ好きの女性(=腐女子)の間では、おそ松たちにそうしたイメージを投影させることで爆発的人気を誇っている。
今回の「事件」は2016年1月26日未明に起きた。この日放送された第16話は、皮肉家の四男「一松」がナルシストな次男「カラ松」の洋服を、カラ松が寝ているすきに着てみたところ、長男「おそ松」が部屋に入ってきて大慌てする...というストーリーだった。
試着した事実を何が何でも隠したい一松は、おそ松の前でとっさにカラ松になりすまし、ついには「お前が好きなんだよ!最近そっちに目覚めたんだ...」とまで口走る。
その後、目が覚めたカラ松が機転を利かせて一松になりすまし、事なきを得るのだが、おそ松不在の隙に互いの服を戻そうとしたところ、うっかり転倒。上半身裸で覆いかぶさっているところを、部屋に戻ってきたおそ松に目撃され、誤解を受けてしまうのだった。
一連の流れはあくまでドタバタコメディとして描かれているものの、制作側が、ストレートにBLネタを放り込むという予想外の展開に「おそ松さん腐女子」たちはパニックとなった。