米大手自動車メーカー、フォード・モーターは2016年1月25日、16年末までに日本から撤退すると発表した。スポーツ用多目的車(SUV)「エクスプローラー」や小型車「フィエスタ」、高級車「リンカーン」の輸入、販売を停止し、国内にある52の店舗をすべて閉鎖する。
アジア太平洋地域を担当するフォード・アジア・パシフィックは「日本における事業には今後収益性確保に向けた合理的な道筋が立たず、また我々の投資に対して十分なリターンは見込めないと判断した」と撤退の理由を説明している。なお、撤退後もフォード車の所有者に対するアフターサービスは続ける。
日本自動車輸入組合の統計によると、15年にフォードが販売した新車は約5000台で、輸入車全体の約1.5%にとどまる。メルセデス・ベンツ(約6万5000台)やフォルクスワーゲン(約5万5000台)、BMW(約4万6000台)、アウディ(約2万9000台)に大きく差を付けられている。