日本は地図記号も「ガラパゴス」 「外国人向け」作成を決めた国土地理院

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   2020年の東京五輪・パラリンピック開催や外国人旅行者の急増を受け、国土地理院は外国人向けの地図に記載する新しい地図記号を作ることになった。

   国土地理院の有識者らの検討会がこのほど、地図記号などについての報告書をまとめた。意見募集(パブリックコメント)を2月7日まで行い、その結果を受けて2015年度中に地図記号を作成する。

  • 日本の地図記号、外国人には分かりづらいものもある(画像は、地図記号を公開している国土地理院のホームページ)
    日本の地図記号、外国人には分かりづらいものもある(画像は、地図記号を公開している国土地理院のホームページ)
  • 日本の地図記号、外国人には分かりづらいものもある(画像は、地図記号を公開している国土地理院のホームページ)

お寺の「卍」はナチスを連想。 ホテル、教会、郵便局もわからない

   検討会では地図記号が国ごとに定められ、日本人にはわかっても外国人には理解できない場合も少なくないとして、東京・浅草寺周辺の外国人旅行者や在京大使館、JICA研修生、留学生、日本語学校生など約1000人を対象にアンケートを実施。外国人旅行者にとって重要だとみられる18種類の地図記号のデザインを提示し、わかりやすさを確認したうえで地図記号案をまとめた。

   それによると、ホテルは日本では「H」マークだが、外国人には、病院(Hospital)やヘリポート(Heliport)と誤解される可能性もあるため、外国人用はベッドに横たわる人となった。また、教会は日本の記号では十字架だけだが、墓地と混同される恐れがあり、十字架と建物を合わせたものに。交番は警棒2本が交差した「×」から敬礼する警察官、郵便局は「〒」から封筒のデザインとなった。

   また、「ナチス・ドイツのハーケンクロイツを連想させる」という意見が多かった寺院の記号「卍」(まんじ)は不適当だと判断されて「三重の塔」となった。コンビニエンスストアはサンドイッチとペットボトルを組み合わせた。

   一方、神社や温泉のように外国人向けにデザインを変更する必要がないと判断されたものもあった。

   アンケートではこれら18種類以外に、Wifiスポットやバスターミナル、公園、公衆電話などを要望する声も少なくなかったという。

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