街のレコード店は風前の灯 奈良市ではとうとう全滅?

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「好きな曲だけ」1曲ごとにダウンロード

   こうしたCD・レコード店が続々と閉店する原因には、インターネットによる音楽の定額配信サービスがあるとみられる。

   市場調査のICT総研の「2015年 定額制音楽配信サービス利用動向に関する調査」によると、2015年の定額制音楽配信サービス利用者数は930 万人で、2018 年には1850 万人へ倍増すると予測している。定額制音楽配信サービスのうち、有料サービスの利用率は6.5%、無料サービスの利用率は4.7%で、利用者数のトップは米アップルの「Apple Music」。「Google Play Music」「LINE MUSIC」と続く。

   有料の音楽配信は2000年以降に本格化したが、Apple MusicもLINE MUSICも、サービスの提供がはじまったのは2015年のこと。スマートフォンで聴ける定額制音楽配信サービスが瞬く間に広がったわけだ。

   ジャンゴレコードの松田太郎さんも、「もう30年近く(商売を)やっていますが、ここ4、5年はCDプレーヤーを持っていない若い方が増えているようで、定額配信の影響もあるのかもしれないと思っています」と話す。

   昔からの音楽ファンの中には、CDショップなどでアルバムのジャケットを見て、気に入ったら購入する「ジャケ買い」人気や、レコードやカセットテープの人気が復活しつつあるものの、最近の学生らは「ほしい曲、好きな曲だけ聞ければよい」「ジャケットなんていらない」と、1曲ごとのダウンロードが主流になっている。

   CDショップの品揃えが薄くても、インターネットであればすぐに手に入るメリットもある。

   新星堂は、「最近はグーグルやLINEの配信もはじまり、YouTubeからもダウンロードできます。音楽の楽しみ方や買い方の多様化が進んでいます」という。加えて、「アーチストも、その流れを強く意識しています」と指摘。「表現の仕方が変化し、ライブなどを重視する傾向にあります。『CD商売』がすべてではなくなってきているんですね」という。新曲ができてもCDを発売しないアーチストもいる。

   人気アイドルグループの嵐やAKB48などにミリオンセラーが偏っていて、CD市場の「パイが小さくなっている」とも話している。

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