テレビ報道の政治的公平性が問われた「椿発言」で知られる元テレビ朝日取締役報道局長の椿貞良さんが2015年12月10日に死去していたと、2016年1月21日に複数メディアが報じた。79歳だった。葬儀はすでに営まれた。
1960年、日本教育テレビ(現テレビ朝日)に入社。北京支局長や報道局長などを歴任した。取締役報道局長だった93年、日本民間放送連盟の会合で「反自民の連立政権を成立させる手助けになるような報道をしようとデスクらと話し合った」などと発言したことが問題視され、責任を取って辞任した。椿さんは国会で証人詰問され、テレビ朝日は旧郵政省から厳重注意を受けた。
この問題が「放送倫理・番組向上機構」(BPO)の前身である、「放送と人権等権利に関する委員会機構」(BRO)の設立につながったとされている。