天皇陛下「あり得ないこととしか思えないが、何があったのか」
たが、宮内庁が翌1月15日に発表した文書では、皇后さまと雅子さまが別室で2人きりで話をしたという事実は「全くなく」、報じられた2人の間のやり取りも「一切なされておらず、全くの事実無根」だと主張。週刊文春側に強く抗議した上で記事の即時撤回を求めたとしている。この文書が異例なのが、週刊文春の報道に関する天皇ご一家の反応が細かく書かれている点だ。
「文春」が発売された1月14日の全国紙朝刊各紙に掲載された週刊文春の広告には、大きなスペースを取って
「12月23日天皇誕生日の夜に『お呼び出し』 美智子さまが雅子さまを叱った! 宮中重大スクープ」
「東宮と共に人々の前に姿を見せるのが最善の道です。小和田家とは文化が違うのですから」(美智子さま)
「心に刻みつけるようにいたします」(雅子さま)
といった文言が並んだ。天皇陛下はこの広告を見て侍従長に
「このような広告は一つ一つ気に留めることはないが、自分の誕生日のこととされ、自分にはあり得ないこととしか思えないが、何があったのか」
と「ご下問」になった。侍従長が記事の内容を説明したところ、「非常に驚かれ」たという。その上で、記事で指摘された会食後の様子について、天皇陛下は
「皇后陛下は終始ご自身と一緒におられたので、皇后陛下と皇太子妃殿下がお食事が終わった後に別室に移られて話をされたというような状況は全く起こり得ないことであり、そのことは当夜同席した全員が承知のはず」
だと述べたという。