SMAPの5人がテレビで解散騒動を説明し、グループの存続を表明する見通しだと、複数のスポーツ紙が報じた。しかし、その後もジャニーズ内での厳しい試練が待っているというのだ。
木村拓哉さん(43)を除いて、メンバー4人のジャニーズ事務所退社は不可避だと、当初は報じられていた。「ジャニーズの女帝」ことメリー喜多川副社長(89)が、独立に動いた4人を許さないとされたからだ。
「謝罪して欲しいのはSMAPじゃないんだけど...」
ところが、ここに来て、一転して和解ムードが出てきた。
ファンらから存続を求める声が殺到し、スポーツ紙各紙によると、木村さんも、メリー副社長に直接電話して訴えた。メリー副社長もようやく折れて、4人から謝罪があれば受け入れる考えを示したとされる。現状では、SMAPが事務所の大きな収入源になっていることから、そもそも解散させるつもりはなかったとの見方もあるようだ。
そして、2016年1月18日になって、メンバー5人がこの日夜放送のフジテレビ系「SMAP×SMAP」で騒動について謝罪し、存続を表明する見通しだと各紙が報じた。ジャニーズ事務所でも、マスコミ各社にFAXでコメントを出した。「5人のメンバーの口から直接、現在の心境を語らせて頂く事が、せめてもの誠意」だとして、番組の一部を生放送に変更し、騒動について説明させるとした。ただ、この件についての記者会見の予定はないという。
SMAPが一転して存続に向けて動き出すというのは、本当なのか。こうした点などをジャニーズ事務所に取材したが、「一切お答えできません」との回答だった。
ファンの間では、SMAP存続の情報が出て、その動きを歓迎する声がネット上で次々に書き込まれている。その一方で、「ファンが謝罪して欲しいのはSMAPじゃないんだけど...」「逆にメリーの方にこそ謝罪してもらいたいくらいだ」といった声も上がっており、騒動について複雑な思いを抱いているようだ。
メリー副社長らと良好な関係を保てるのかは未知数
もしSMAPの解散が回避されたとしても、今まで通りの活動ができるのかも不安視されている。
各紙によると、SMAPを一貫して育ててきた女性マネージャーが1月末にも退社し、5人は有力な後ろ盾を失ってしまう。グループは存続しても、5人がメリー副社長らと良好な関係を保てるのかも未知数だ。
ジャニーズの事情に詳しい芸能関係者は、次のように話す。
「ファンのことを考えると、SMAP結成から25周年の今年にあって、この時点で存続を打ち出すことは落としどころだったのでしょう。SMAPのドームツアーがキャンセルされたとすれば、何か別の感謝イベントをやると思いますが、それが終わった後の5人はつらいものがあるでしょう。今まで通りにはいかなくなるのは、間違いないはずですからね」
たとえ、5人がほかの大手芸能プロダクションに移籍したとしても、テレビ局がジャニーズ事務所の意向を汲んで使わなくなる恐れが大きいという。結局のところ、5人は干される恐れがあっても、ジャニーズに残る選択しかなかったのかもしれない。
今回は、メリー副社長が「次期社長」の娘と対立する女性マネージャーの首を切った形になったとされている。とはいえ、そうすることは長期的に見れば、ジャニーズにとってマイナスになりかねないという。前出の関係者は、「嵐が成功したのも、SMAPの前例があったからですよ。しばらくは安泰かもしれませんが、いずれ騒ぎのツケが出てくるかもしれませんね」と言っている。