首都圏全域が積雪に見舞われた2016年1月18日朝、鉄道路線も大混乱に陥った。東急や小田急といった主要私鉄では1~2時間の遅れが多発し、中でも遅れがひどかったと評判なのが京王線だ。
大雪の際には、駅の間で電車が滞留しないように「間引き運転」をすることがある。京王線では、結果的に「間引き」の割合が高くなってしまい、通常の3割程度しか運行できなかった時間帯もあった。駅の入場規制で駅前に乗客が滞留してしまったこともあり、混乱に拍車がかかったようだ。
千歳烏山駅には500メートルの列、「震えながら待っているおじさんもいた」
通勤に千歳烏山駅(世田谷区)を利用しているという30代の女性会社員によると、9時30頃には入場規制で駅に入れない状態で、500メートルほどの列ができていた。「震えながら待っているおじさんもいた」という。そのまま待っていても身動きが取れないため、近くの店舗に退避して暖を取った。11時30分頃には駅に入れるようになったが、やはり駅の中は大混雑。到着した電車も満員で、何本か見送らざるを得なかった。電車に乗れても、あまりの混雑ぶりに気分が悪くなったりしたため、2回ほど途中で乗り降りを繰り返したほどだ。終点の新宿を経由して千代田区内のオフィスにたどり着いたのは13時30分頃。通常は1時間ほどでオフィスに着くが、4時間の「長旅」になってしまった。
この駅では、朝7時ごろから、駅で4、5時間も待った末、ようやく乗れた客もいた。