NHKさいたま放送局の男性記者が業務用タクシーチケットを私的に利用し、処分が検討されていることが判明した。複数の記者にチケット利用上の問題があったことも分かり、ずさんな実態があるのではとネット上で批判が上がっている。
「コンプライアンスを徹底していきます」。子会社社員2人の2億円着服やアナウンサーの危険ドラッグ所持などが発覚して、NHKの籾井勝人会長がこう発言した矢先に、また不祥事が出てきた。
さいたま放送局記者、100万円超を私的利用?
タクシーチケット不正を最初に報じたのは産経新聞だ。2016年1月15日付記事によると、さいたま放送局の男性記者は、これまでに100万円超を私的に利用していたことがNHKの内部調査で分かった。
運転手と口裏を合わせ、ウソの乗降時間や場所をチケットに記入していた。この記者が以前所属していた別の部署でも、チケットを私的に利用していたという。
また、15年には大阪放送局の男性記者も同様の手口によるチケットの私的利用が分かって処分を受けたとも報じた。NHKは、勤務記録とタクシーのGPS記録を照らし合わせて不正を突き止めたとしている。
その後、共同通信も、さいたま放送局の複数の記者がチケットの私的利用を繰り返していたと報じた。記事によると、NHKでは、「事実関係を精査したうえで、厳正に対処する」と広報部がコメントした。
こうした報道を受けて、ネット上では、「またまたNHKの不祥事」「受信料がこんなことに使われていたのか」「もっと根が深いかもしれんぞ」といった批判が次々に書き込まれている。
NHKでは、記者らのチケット利用を巡って、これまでに様々な問題が指摘されてきている。