イヌやネコが受動喫煙に苦しんでいる 発がん物質130倍でも外に逃げられない

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チワワやパグなど小型犬ほどがんになりやすい

   ペットの受動喫煙被害については、1998年に米コロラド大がイヌのがん調査を発表するなど、いくつか研究がある。それらによると、飼い主が喫煙者だと非喫煙者に比べ、イヌのがん発症率は約1.6倍になる。特に肺がんは、もともとイヌでは極めて稀で、年に2万5000匹中1匹しか発症しないのだが、喫煙者に飼われたイヌでは全がんの60%も占めた。

   チワワやミニチュアダックスなどの体高の低いイヌほどがんになりやすいこともわかっている。副流煙による有害物質が床に沈着するため、地面に近いほど吸い込みやすい。また、コリーのような鼻の長いイヌは、鼻がフィルターの役割を果たすが、パグなど鼻先が短いイヌはダイレクトに副流煙を吸ってしまうためリスクが高くなる。がんだけでなく、アトピー性皮膚炎による脱毛が増えるという研究もある。

   動物愛好家の間で最近、受動喫煙などの動物虐待を「アニマルハラスメント」、通称「アニハラ」と呼び、警鐘を鳴らす動きが始まっている。「アニハラ」は「アニメオタクいじめ」をも指すが、ぜひ、動物虐待の方でも理解を広めたい言葉だ。

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