中谷元・防衛相は2016年1月12日の記者会見で、中国の漁船や海洋監視船ではなく軍艦が沖縄県の尖閣諸島周辺の領海に侵入した場合の対応に関する質問に対して、
「一般的に、警察機関、また海上保安庁等の対応が困難な場合が発生した場合は、海上警備行動を下令して自衛隊が対応するということは、原則としてある」
と述べた。政府は15年5月の閣議決定で、国際法上の「無害通航」にあたらない外国軍艦が領海に侵入した場合、電話による会議で迅速に海上警備行動を出せるように運用を改めていた。
菅義偉官房長官は同日の会見で、15年11月に中国海軍の情報収集艦が尖閣諸島周辺を繰り返し航行したことについて「外交ルートを通じて関心を表明した」と述べた。「具体的なやり取りは差し控える」とも述べたが、中国側に「関心を表明」する際に自衛隊出動の方針を伝えている可能性もある。