トヨタ社長、五輪組織委「突然辞任」のワケ 「愛想尽かし」の見立てに、疑心暗鬼の経済界

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エンブレム問題で改革チームも率いていたが......

   しかし、「お願いし、お願いされる立場」を両方やることは就任した時から容易に想像できたはずだ。今回の辞任について、もっともらしい理屈ではあるが、はじめから分かっていたことを理由にするから臆測を呼ぶ。

   関係者が「可能性」として口にするのが、組織委員会のヨレヨレの体たらくが理由との見方だ。寄り合い所帯を、財務省元事務次官で元日銀副総裁の武藤敏郎事務総長が実質的に仕切っているが、会長の森喜朗元首相の老害的妄言をはじめとする横やりに右往左往状態が続いている。豊田社長は公式エンブレムの白紙撤回問題を受けて発足した改革チームを率いていたが、意思決定システムをつかめないまま時間を浪費したとの思いが強かったとされる。その結果、豊田社長が組織委員会に愛想を尽かした――というのが、現時点で、最も真相っぽい見立てだが、「何か腑に落ちない」と、経済界には疑心暗鬼がくすぶっている。

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