民放連のテレビ教養部門で優秀賞
明るくさわやかな印象が先行しがちだが、シリアスな一面も。視聴者に強い印象を残したのが、14年12月に放送されたドキュメンタリー番組「笑顔の約束~難病ALSを生きる~」だ。筋萎縮性側索硬化症という難病と闘う、いとこの富川睦美さんを主人公に、レポーターを務めた。
難病と闘いながら、笑顔を絶やさなかった睦美さん。延命措置を望まないという睦美さんの意思は変わらず、みずから企画したお別れ会の実施を提案。準備や進行を友人に託す。そんな睦美さんの亡くなるまでの日々を、富川アナは寄り添うように克明にリポート、同番組は、昨年11月、民放連のテレビ教養部門で優秀賞を受けている。
同番組を見た視聴者の一人は「しばらく富川さんを見かけないと思ったら、この特番に専念していたんだと知り、驚いた」という。
「絶対王者」の古舘キャスターの後を継ぐことになった富川アナ。「背中を追い続けてもまったく近づくことすらできなかった古舘キャスターからいきなりタスキをつなぐことになり、まだ現実のものとして受け止められておりません」と正直な心境を告白している。
04年、古舘キャスターが、その前の久米宏さん(当時59歳)から引き継いだときも、「新人アナウンサーの気分。身の引き締まる思いです」と殊勝にコメント。久米宏さんを「天才。ものすごかった」と持ち上げつつ、自分は「命を掛けて頑張る」と宣言、求められる結果については「1年見てくれ」と言っていた。