タレントのベッキーさん(31)と人気バンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル、川谷絵音さん(27)の不倫交際騒動の影響がさっそく出始めた。ベッキーさんが出演するCMについて、事実上の打ち切りを決める企業が次々出てきたのだ。
緊急会見では「友人関係」を強調したベッキーさんだったが、スポンサー離れは避けられなかったようだ。芸能評論家も当面の仕事については厳しい見方を示す。
公式サイトのCM出演情報が空欄に
「週刊文春」電子版がスキャンダルを報じた2016年1月6日夕以降、CM契約を結んでいる10社は、それぞれ対応に追われることとなった。
スポーツ各紙のこれまでの報道をまとめると、「太田胃酸」はベッキーさん出演CMを別製品のCMに切り替えることを決定。契約は3月までだが、再開の見通しは立っていないといい、事実上の打ち切りとなる。
入浴剤のCMに起用している「花王」は、当初の予定どおり1月中旬で放送を終了。CM放送を継続する「NTT都市開発」も予定通り1月末で契約を終了するという。「ローソン」と「損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険」は検討中とのことだ。
こうした状況を受けてか、7日までベッキーさんの公式サイトに掲載されていたCM出演情報は、8日夕時点で空欄となっている。
今後の芸能活動はどうなっていくのか。芸能評論家の肥留間正明氏は「相当厳しくなるでしょう。いばらの道が待っている」と話す。
「彼女は女優業や歌手業で成功しているわけではなく、いわばイメージのみで売っているCMタレント。スポンサー対策として建前の会見は行ったものの、従来の清純なイメージは一気に崩れた。今後はCM出演も非常に少なくなり、一時的に低迷することは間違いない」
ベッキーさんクラスのタレントの場合、CM契約料は半年で1本3000~5000万円という。大黒柱のCM仕事の激減は、事務所にとっても大きな痛手だろう。
同じ不倫スキャンダルでも「矢口真里とは違う」
ただし肥留間氏は、今回の騒動がベッキーさんにとって致命的だったとは考えていない。
「スキャンダルを経て大物になった芸能人はいくらでもいますから。こういうものを乗り越えたタレントは強い」
同じ不倫スキャンダルでは、元モーニング娘。の矢口真里さんの例が記憶に新しい。報道後、矢口さんは「体調不良」を理由にレギュラー番組を次々降板、最終的には無期限活動休止の道を選んだ。
だが肥留間氏は「そもそも、矢口さんと彼女とではタレントとしての影響力が全く違う」として、
「ベッキーさんはもともとタレントとしてNo.1クラスの人。彼女の中に本当に才能があれば、うまく路線変更して、逆にチャンスに変えられるでしょう。今まで順風満帆だったからこそ、これが試金石になる」
と指摘する。なお、ベッキーさんはCM以外にもバラエティー番組で10本のレギュラーを抱えているが、肥留間氏は、今後のバラエティーへの影響はCMに比べてごく小さいものとみている。
「お付き合いということはなく、友人関係であることは間違いありません」――。6日夜の会見では目に涙を浮かべながら、不倫報道を真っ向から否定したベッキーさん。ツイッターやブログは1月1日の更新を最後に止まったままだ。9日には、レギュラー司会を務める生放送番組「にじいろジーン」(フジテレビ系)に予定どおり出演するとされており、会見後初の発言に注目が集まる。