「上野千鶴子が古市さんの指導教官」はデマだった
博士課程院生の学外活動であることを考慮してか、フェイスブックでの投稿については大学関係者から「指導教員は関係ない」との声も寄せられている。なぜ、自身の見解を示す必要があったのか。
瀬地山教授は「博士課程なので、逐一指導するわけではありません」としながらも、「こうした重大な発言となると、『作ったもの』に例えれば、『製造物責任』のようなものが問われかねません」と語る。
また、古市さんの発言がゼミ関係者の間でも話題となっているため、「私の態度表明も必要でしたし、他のゼミ生の名誉のためにも、そんなヒドいゼミじゃないと示すためにも、きちんと反論していることを指摘しておきたかったのです」と胸の内を明かした。
それに加え、上野千鶴子・東大名誉教授が古市さんの指導教員だ、というネットのデマを否定する意図もあったと話す。実際、今回の騒動のさなか「指導教員は誰だ」といった趣旨の書き込みも見つけたようで、「他の方に迷惑がかかるのを防ぐ必要がありました」と話す。
確かに、上野さんと古市さんの深いつながりはたびたび話題となっていた。2011年に共著「上野先生、勝手に死なれちゃ困ります 僕らの介護不安に答えてください」(光文社新書)を出版したり、数々のインタビューをともに答えたりしている。専攻も共通しており、退官前の4年間はともに東大に籍を置いていた。