韓国世論は7割が慰安婦像移転に否定的
今回の日韓合意をめぐっては、韓国世論は総じて否定的だ。中央日報が日韓の外相による発表直後の12月29~30日に行った世論調査の結果によると、交渉結果に「不満足」(「非常に不満足」または「やや不満足」)と回答した人が57.3%で、「満足」(35.6%)を大きく上回った。日本政府が合意事項を履行したことを前提に「慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決することを確認する」という合意内容に対しても「同意する」37.3%に対して「同意しない」が58.2%と大きく上回った。慰安婦像の移転について「韓国政府が努力するべきか」という問いには70%以上が否定的な回答だった。
こういった韓国側の懸念に配慮したのか、これまで慰安婦像について「適切に移設されるものと認識している」と繰り返してきた岸田文雄外相は、1月8日の会見では
「合意に従って両国が適切に対処するものであると考える」
「合意した内容は共同記者発表で発表したとおり」
などと述べるにとどめている。