初めて父親になった若い男性は、太りやすいことが米ノースウエスタン医科大のクレイグ・ガーフィールド准教授ら研究で明らかになり、2015年7月、米の健康科学誌「AJMH」に発表された。母親になることが女性の体に与える影響の研究は数多くあるが、父親になることが体に及ぼす影響を調べた研究は初めてだという。
ガーフィルド准教授らは、米国民の全国健康調査記録から25~34歳の父親である3425人と、父親ではない(子どもがいない)6828人を対象に、20年間にわたって体重や肥満度を示すBMI(体格指数)の変化を調査した。
男は結婚すると太るという研究も
その結果、初めての子どもが生まれた後に子どもと一緒に住んでいる男性は、BMIが平均で2.6%増加した。これは、身長が180センチメートルの男性で2キロの体重増加に相当する。子どもと一緒に住んでいない男性も、BMIが2%増加した。これは、体重1.5キロ増にあたる。一方、父親ではないない男性は、同じ期間に体重は0・6キロ減少した。
父親になると、なぜ太るのだろうか。ガーフィルド准教授は「太る原因までは調査しなかったので推測の域を出ませんが、新しい食習慣などライフスタイルの変化が理由と思われます。私も、子どもの食べ残しの冷凍ピザをたいらげてしまうことがあります。過去には、結婚すると男性の体重が増えるという報告もあります。男性にとって家庭を持つ年齢は、健康問題を抱えやすい時期と重なります。ぜひ、健康管理に気をつけてください」と訴えた。