「恐怖で血が凍る」試してみた ホラー映画見せた若い男女の行く末

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   「血も凍るほど怖い!」という表現がほめ言葉になるのがホラー映画の醍醐味。英語でも「bloodcurdling」(血が固まる)という表現があるが、本当にホラー映画で血が固まるかどうか調べた研究が、英の医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」の2015年12月24日号に発表された。

   同誌では毎年クリスマス号に合わせて少々珍妙な論文を掲載しているが、今回、ユーモアたっぷりの研究をまとめたのは、オランダのライデン大学医療センターのチーム。

  • 「血が凍る」ほど怖いことが医学的に証明された(写真はイメージ)
    「血が凍る」ほど怖いことが医学的に証明された(写真はイメージ)
  • 「血が凍る」ほど怖いことが医学的に証明された(写真はイメージ)

怖いと血が固まるのは、危険を避ける進化のたまもの

   実験は20代の健康な男女24人を対象に、14人に怖いホラー映画を、10人に教育的な映画を見せるというもの。映画を見る15分前と見終わった後に血液検査を行ない、血が固まる機能に関する成分の変化の違いを比較した。

   すると、ホラー映画を見た人の血液は、血を固める働きがある「血液凝固因子第8」の増加率が、教育映画を見た人より平均で11.1ポイントも高く、中には21.0ポイントも上がる人がいた。文字通り「血が凍った」わけだ。ただし、最終的に血液を凝結させるトロンビンや、心筋梗塞などで血液中に血栓ができた場合に発生するDダイマーの濃度には差がなかった。

   研究チームでは、「ホラー映画は、血液凝固の引き鉄にはなりますが、実際に体に悪影響を及ぼすほどの増加ではありませんでした。恐怖で血が固まることは、ケガなど実際に危険が迫った時に出血を止めるために備わった機能で、進化のたまものです」と語っている。

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