タバコ吸う人は、がん再発リスクが2.5倍 山形大学調査

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   山形大医学部は2015年12月22日、がんの経験者がタバコを吸うと、がんを再発するリスクが、たばこを吸わない人に比べて2.5倍も高くなるという研究成果を発表した。記者会見をした研究チーム代表の嘉山孝正・医学部参与は「一度がんになった人は、絶対にタバコをやめなさい」と呼びかけた。

   同大医学部は、健康診断を受けた山形県民から血液提供などの協力を得て、たびたび大規模な健康調査を行っている。喫煙とがん再発の関連を調べた今回の研究では、2116人の県民を対象に、2004~2006年のデータと2011年のデータを比較、がんの発症と喫煙の有無を分析した。

   その結果、がん経験者でタバコを吸わない人が再発したケースは6.7%だったが、タバコを吸う人は16.7%で、2.5倍高かった。また、死亡者を比較すると、タバコを吸わない人はがん経験者の7.7%だったが、タバコを吸う人は25.0%で、3.2倍に達した。

   喫煙とがん発症リスクの関連の研究は多いが、再発の研究は珍しい。国立がん研究センターによると、タバコを吸う人が吸わない人に比べてがんを発症するリスクは、肺がんなどでは4~5倍高いが、すべてのがんの平均は約1.5倍である。それに比べると、喫煙は再発の危険がさらに高いことになる。

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