理化学研究所は2015年12月31日、作製に成功した113番目の新元素の命名権を獲得したと発表した。化学者らで構成される国際機関「国際純正・応用化学連合」(IUPAC)に、理研のグループが113番の元素を発見したと認められた。物質を形作る基本的な要素となる元素の発見は日本初で、アジアでも初めて。
グループの代表を務めるのは九州大学の森田浩介教授で、03年9月から加速器で亜鉛の原子核を重金属のビスマス原子核に衝突、核融合させる実験を繰り返し、04年9月に初めて113番元素を作りだした。
理研が命名する元素名は、教科書にある元素の周期表に水素や酸素と同じように記載される。名前は「ジャポニウム」などが候補に挙がっているという。