日本酒の研究をしている金沢工業大バイオ・化学部の尾関健二教授のグループが、地元企業との共同開発で地酒を使ったシャンプーを商品化し、2015年12月11日発表した。日本酒を原料にしたシャンプーは初めてという。
尾関教授らは、吟醸酒の酒かすを使って焼酎を造る際、蒸留後の残りかすから出る「α-EG」という糖分に着目した。α-EGは高い保湿効果があり、この成分を低い濃度にして肌に塗ったり、飲んだりすると、即効性のある水分保持機能が確認できた。コラーゲンを作り出す皮膚の細胞を活性化する働きがあることもわかり、シャンプーの成分に応用したという。
シャンプーは、金沢市のシャンプー販売会社「MOYU」と共同開発され、「BE WASH」の名前で12月16日から販売されている。値段は、580ミリリットルで8500円、1リットルで1万2000円(いずれも税別)だ。