「気持ちいい」が命取りになる 正月の「こたつ寝」は危険がいっぱい

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こたつの熱で脱水症状になり、血液がドロドロに

   そこで、専門医のサイトをみると、「こたつ寝はアブナイ!」というのは、とっくに常識だった。その理由をまとめるとこうなる。

   (1)人間は摂取したカロリーの大半を体温維持に使う。「こたつで寝ると風邪をひく」と昔から言われるのは、下半身は暖められてエネルギーを使わないが、上半身は冷たくてエネルギーを使う。そのギャップを生じたまま眠ると、体温調節がうまくいかなくなり体調を崩すから。

   (2)風邪より怖いのが、こたつの熱で起きる脱水症状だ。人間は普通に寝ていても1晩でコップ1杯以上の水分を、皮膚や呼吸の息から放出している。この水分の喪失は、体温が1度上がるごとに15%ずつ増え、さらに気温が30度から1度あがるごとに15~20%ずつ増えていく。

   (3)こたつの内部は低めの設定でも40度前後、「強」に設定すると60度近くになる。こたつ内の気温と下半身の体温の上昇というダブルパンチをくらうことになる。暖かいこたつの中で眠ってしまうと、水分がどんどん出ていくことに気づかず、簡単に脱水症状になる。しかも、人間は脱水症状になると意識がもうろうとして、ますます眠くなって起き上がることができなくなる。

   (4)脱水症状になると、体の中では血液の水分が失われてドロドロになり、血栓ができやすくなる。もともと高血圧や動脈硬化のある人は、血管が詰まって脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険がある。いわゆる突然死は就寝中に起こることが多い。こたつだけではなく、電気毛布やホットカーペットで寝るのも注意したい。

   (5)命にかかわる病気以外にも、こたつ寝は便秘になりやすい。脱水症状になると、小腸や大腸の水分が不足して便がカラカラに硬くなるからだ。

   というわけで、こたつ寝は非常に危険だ。家族がこたつで気持ちよさそうに寝ていたら、心を鬼にしても起こしてあげよう。

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