利用者の「負担減」と事業者の「投資意欲」の綱引き
経産省が2017年以降に始める新制度は、事業用太陽光の買い取り価格を、発電コストが低い事業者を基準に決める「トップランナー方式」に改め、その価格での年間導入量が想定を超えた場合、翌年度は国が導入量を決めて入札にかけ、価格が安い業者から順に落札するようにする。
一方で、風力や地熱は、入札はせず、買い取り価格を一定比率で毎年下げる方式に変え、2~5年先の買い取り価格を示し、事業者が将来の事業見通しを立てやすくする。併せて、環境影響評価の期間を半分に減らすなどの改善策も示した。
こうした改革には、ユーザーが負担する料金の上昇がある程度抑えられると期待がある一方、事業者にとっては、落札に失敗して買い取ってもらえなくなるリスクが生じるなど、投資意欲が鈍る懸念もある。