岸田文雄外相と韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相が2015年12月28日、ソウルの韓国外務省で会談し、いわゆる「従軍慰安婦問題」について「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」と発表した。
岸田外相は、慰安婦問題は「当時の軍の関与のもとに、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題」で、「日本政府は責任を痛感している」と表明。さらに、
「安倍内閣総理大臣は、日本国の内閣総理大臣として改めて慰安婦としてあまたの苦痛を経験し、心身にわたり癒やしがたい傷を負われたすべての方々に対し『心からお詫びと反省』の気持ちを表明する」
と述べ、1993年の河野談話と同様に「お詫びと反省」も表明した。
慰安婦像は「関連団体との協議などを通じて適切に解決」
また、韓国政府が元慰安婦の女性を支援する財団を設立し、日本側は政府予算から10億円程度を一括で拠出することでも合意。両外相は
「国連等国際社会において、本問題について互いに非難、批判することを控える」
ことでも一致した。
尹外相は、ソウルの日本大使館前に設置された従軍慰安婦をモチーフにした少女像について、
「可能な対策について関連団体との協議などを通じて適切に解決されるように努力する」
と表明した。