「再度きちんとチェックしてから、廃棄するかどうか判断する」
最近は、食料品への異物や毒物の混入事件などが大きな注目を集め、経営にも大きな影響を与えるだけに、スーパーの店員も神経をとがらせている。「廃棄処分」する理由としては、異物や毒物混入の疑いや適温の保存ではなくなるため品質が保証できないことなどが考えられる。
ただ、大手スーパーによると「必ず廃棄処分するというわけではない」という。 今回のスーパーの店員とみられるツイッターの投稿主も、「私が働いた二社ではそうしていましたが、業界の不文律ではないと書かなかったー!」として、他社については言及を避けている。
ある大手スーパーは、「ケース・バイ・ケースですね」という。たとえば、スナック菓子などは包装の状態などを確認して、問題がなければ元の陳列棚に戻すそうだ。「そもそも生鮮食品を含め食料品には目視や装置を使ったものなど、いくつかのチェック項目があり、それを経て棚に陳列することになっています。別の売り場にあった商品もその延長線上のことなので、再度きちんとチェックしてから元に戻すか、あるいは廃棄するか、判断することになります」と説明する。
また、別の大手スーパーも「担当者が売り場を回っていますから、そういった商品があればすぐにわかります。いったんバックヤードに下げて、商品の状態を確認してから、(棚に戻すかどうか)決めています」と話す。
ただ、いずれの大手スーパーも詳細なマニュアルがあるわけではなく、判断は現場に任せているようだ。
最近は元の売り場に戻さないばかりか、賞味期限を一つひとつ確認してはその場に商品を放ったらかしにしたり、冷凍食品を陳列棚の奥から掘り返してみたり、鮮魚や肉のパックにかかっているラップを指で押して商品を選んだりと、売り場を荒らしていく買い物客を見かけることも珍しくなくなった。
スーパーにしてみれば、店員は余計な仕事が増えるだけでなく、売りモノにならなくなって廃棄するしかなくなる場合もある。この時期、スーパーで働く店員らにしてみれば、身勝手で常識のない買い物客に対する投稿主の怒りは十分理解できるものだろう。