液状絆創膏としておなじみ「コロスキン」のPR動画がインターネット上で話題になっている。
使い方や特徴を説明しているにすぎないのだが、再生回数は公開から1週間で27万回を突破する人気ぶりだ。理由は、描写の大胆な「エロさ」にある。
暗闇の中で続く吐息まじりのやりとり
「コロスキン」は透明な被膜が傷口をガードする液状絆創膏。東京甲子社が70年以上にわたって製造・販売しているロングセラー商品だ。
話題のPR動画は2015年12月14日、同社のYouTubeチャンネルで公開された。長さは約1分間で、説明書きには「コロスキンの特徴を分かりやすくお伝えするWEB限定動画です」とある。
しかし、これが単なる商品紹介ではない。タイトルは「塗る女、塗られる男」。登場するのは最初から最後まで、意味ありげな男女の「手」である。
冒頭、落ち着いたピアノの音色とともに、ベッドのきしむような音がかすかに聞こえてくる。すると、男性の手を誘うように女性の手が伸びてきて、優しい声でささやく。
「さぁいらっしゃい。大丈夫、大丈夫。こわくないから...」
暗闇の中、女性の指先が男性の腕や手を這い、妖艶に絡み合う。「こんなになって...」「ごめんなさい...」「よく見せて?」「あぁぁぁっ、触ったら...痛っ...」「フッ、かわいい」というやりとりは、くどいほどに吐息まじりだ。
2人は一体何をしているのか。ここまでの内容で思い浮かぶ行為は、おそらく一つだろう。ところが女性は、視聴者たちの妄想を裏切るように、あるものを手に取る。
次に映るのは、男性の指先にコロスキンが塗られる様子。そう、男性はただ傷口を見せ、治療をしてもらっているだけだったのだ。
「爆笑した」「炎上商法ですか」
ただし、思わせぶりな会話は「種明かし」後も続く。
「ちょっとしみるけど、すぐにおさまるわ...」「ほんと...」「どう?あなたの...どうなってきた?」「か、かたくなってきました...あぁすごい!」「すごいでしょ、これが液状絆創膏よ...」
最後に「透明に傷口をガード...これすごおおおおいっ」と男性が絶叫すると、コロスキンが大写しになり動画は終了する。
再生回数は21日16時時点で27万回以上にのぼり、大きな反響を呼んでいる。同時公開された英語版も、すでに4万5000回以上再生されている。
ネット上では「狙いすぎて寒い」「炎上商法ですか」といった冷めた声もあるものの、「なにこれwww」「爆笑した」「腹筋崩壊」と好意的な声が多い。ある意味でふりきれた内容は、WEB限定動画だからこそなし得たものだろう。
なお、同じ「エロすぎる」宣伝としては、食用きのこメーカー「ホクト」のテレビCMが2013年に注目を集めた。
俳優の要潤さん扮する「ホクトのきのこの精」が鈴木砂羽さん演じる人妻の耳元で「普通のきのこと立派なきのこ、味がいいのはどっち...?」と問いかけるというもの。鈴木さんの手を下半身に導いた先にブナシメジのパックを握っている、といった演出が話題となった。しかし同社に苦情が寄せられたことから、CMはほどなくして打ち切りとなった。