お腹から「ビュ~ン」という音が聞こえる人、アブナイ
MCの立川「なるほど。『時が飛ぶような眠気』が動脈硬化発見の第1の夢ワザになるわけですな。さて、第2の夢ワザが体の中から聞こえる、この音です」
スタジオ内に「ビュ~ン」「ビュ~ン」と木枯らしのような音が響く。
ゲスト一同「(けげんな顔)......」
ここで映像が流れる。北関東循環器病院の熊倉久夫医師が、ベッドで横たわる患者のお腹に検査器を当てて、この音を聞いている。患者の腎臓部分から音が出ているのだ。患者は腎臓の動脈硬化「腎動脈狭窄症」の人だ。
熊倉医師「検査器を使わなくても、よ~く耳を澄ますと、みなさんのお腹から聞こえてくることがあります。グ~グ~と荒い吐息のような音です」
ゲストの辰巳琢郎「お腹がすいてグ~グ~鳴る音ですか?」
MCの小野「腎動脈狭窄症は、降圧剤を飲んでもなかなか血圧が下がらない病気です。腎臓には腎動脈が走っていますが、血管の壁が動脈硬化で狭くなると、ホースを押さえて狭くすると水が勢いよくピュ~ッと飛び出すように、血流がスピードアップします。血液が血管内を猛スピードで流れている音です」
山瀬「危ないんですか?」
小野「非常に危険です。腎臓は尿をつくる頑張り屋さんです。腎動脈が詰まると血液が腎臓に来ないので、『大変だ~』とレニンという血圧を上げる物質をどんどんまき散らして、何とか血流を上げようとします。全身の血圧があがってしまいますが、腎動脈は細いままなので、腎臓はレニンを出し続けます。やがて血管に負担がかかりボロボロになってしまいます」