JR西日本が2015年冬のボーナスとは別に社員に最高5万円の一時金を支給することを決めた。15年3月に延伸開業した北陸新幹線や、全線開業から40周年を迎えた山陽新幹線の業績が好調だったからだ。
一時金の対象となるのは、契約社員を含めた約3万人。支給額は社員が5万円、契約社員は3万円となる。支給理由は「社員が旅客の満足度を高める努力をしてくれた」ためだという。
予想上回る利益で「大盤振る舞い」
景気のいいJR西日本のニュースに対し、ネット上では「羽振りがいいな」「うらやましい」「そこまで北陸新幹線は好調だったのか」「社員にではなく、料金に反映してほしい」「社員と契約で一時金にも格差」といったコメントが並び、話題となっている。
会社に一時金を求めていたJR西労組は余勢を駆って「2016春闘では、今年度の好業績を年間臨給へ反映すること」も要求するという。また、今回の一時金はJR西本体の社員だけが支給対象であるため、「グループ企業でも一時金の支給や期末手当の増額等がしやすい環境を作ること」を要請する考えだ。
JR西日本では、こうした一時金の支給は珍しいようだが、この大盤振る舞いの背景には好調な業績がある。
10月末に発表された2015年9月中間決算では、営業利益は予想を上回る前年同期比34.5%という大幅増の1105億円を記録。当初は1397億円としていた2016年3月期通期の営業利益予想を7月末に1620億円に引き上げたばかりだが、10月末にはさらに1715億円へと上方修正した。