「強いコシ 色白太目 まるで妻」。香川県が作った「うどんかるた」の文言が問題視され、販売中止が決まった。県によると、寄せられた苦情はわずか1件だった。
決定について、ネットでは「何が問題なのか」「どこがアウトなの?」と疑問の声が圧倒的だ。香川では県産米「おいでまい」のイメージキャラクター募集をめぐっても、トラブルがあったばかりだ。
「よいイメージを持たない人もいるのではないか」
「うどんかるた」は「うどん県」として売り出す香川県がPRの一環として作製した。「あ」から「ん」までの句を募集し、集まった2909作品から選考委員会が46句を選定。2015年12月12日のイベント「全国年明けうどん大会2015」で発表されたばかりだった。
県産品振興課によると、冒頭の「つ」で始まる句に対する1件の苦情は12月14日にあった。「よいイメージを持たない人もいるのではないか」という趣旨で、具体的に何が問題なのか指摘はなかった。
県としては「さまざまな意見がある」と受け止め、12月15日からの販売をいったん中止。文言の修正を行うかを含めて、選考委らと再検討する。販売再開については「できるだけ早く結論を出す」(担当者)という。
しかし、この県の決定には、疑問の声が多く出た。ツイッターなどネットには
「え、どこがアウトなの?」
「何でもかんでも悪いイメージに結びつけすぎだろ」
「一応、褒め言葉じゃないの?」
という投稿があふれた。県に対しても電話で「何が問題なのか」という問い合わせが複数あったという。
10月にはイメージガールめぐりトラブル
香川県では、県産米「おいでまい」のイメージガール募集をめぐるトラブルが2015年10月にあったばかりだ。「フレッシュで透明感があり、色白でスタイルの良い方」などとする文言が不適切だとして、ポスターやチラシが修正に追い込まれた。
「これ、おいでまいに苦情入れた人と同一人物(団体?)じゃないの?」という書き込みもネットにある。
さらに、「うどんかるた」騒動が、全く違うところに飛び火するのではないかという懸念も広がった。毒気たっぷりのユーモアで人気がある漫談家の綾小路きみまろさんやサラリーマン川柳について、
「これダメだったら綾小路きみまろ失職じゃないですか」
「これがダメなら、サラリーマン川柳も自粛しそうだなー」
と心配する声が上がっている。