「STAP現象を米国研究者が再現」情報で大騒ぎ 専門家からは「小保方氏のものとは違う」との声

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理研や文科省「特にコメントはありません」

   近畿大学医学部附属病院の榎木英介講師は、ヤフー・ニュースに投稿した記事で、米国研究者らの論文は、筋肉の細胞が損傷という刺激によって多能性幹細胞になるという内容だと解説した。論文では、これは「iMuSCs細胞」と名付けられている。

   STAP細胞は、リンパ球が弱い酸の刺激によって多能性幹細胞になるというものだ。榎木氏は、この点で共通点はあり、STAP現象に見えるかもしれないものの、iMuSCs細胞は、生殖細胞にはならないため、万能細胞ではないと指摘した。また、論文の査読者が1人しかいないことも問題点に挙げられるという。

   そして、たとえSTAP現象があったとしても、小保方氏らが研究不正をしていた事実は変わらないと厳しく批判した。

   STAP問題を取材してきたライターの粥川準二氏も、医療情報サイト「Medエッジ」で同様な指摘をした。

   粥川氏は、米国研究者らの論文は、小保方氏らのとは多能性幹細胞を作る方法がまったく違い、iMuSCs細胞は生殖細胞にはならなかったとして、「小保方氏らが『ネイチャー』論文で成功したと称したこととは異なる」と述べた。そして、「100歩、いや1万歩譲って、テキサス医科大学の研究者らの実験結果は小保方氏らの主張する『STAP現象』の再現に成功したものだとむりやり解釈しても、そのことは、研究不正がなかったということを意味するわけではありません」と言っている。

   米国研究者らの論文について、理化学研究所の広報室や文科省のライフサイエンス課では、「特にコメントはありません」とだけ取材に答えた。

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