大阪市長としての任期が満了する2015年12月18日で政界引退を表明している橋下徹氏が、「名誉毀損専門の弁護士」として「結果を出す」と明言したことを受け、ツイッター上で攻勢を強めている。
これまでも橋下氏がツイッター上で強い調子で相手を非難することは珍しくなかった。ただ、橋下氏に対する批判は「公人に対する表現として最大限容認」してきたという。だが政界引退で「私人」になったことで、「社会的評価を低下させる表現に対しては厳しく法的対処をしていきます」と方針を転換。早速自らが代表を務める法律事務所を名乗り、フリージャーナリストを名指ししながら「訴訟提起をします」と警告している。
「私人個人に対して人格攻撃はしない」が、攻撃されれば「やり返す」
「維新の党」から「大阪系」の議員が離脱する形で15年11月に立ち上がった国政政党「おおさか維新の会」は12月12日に臨時党大会を開き、橋下氏が代表を退いて幹事長の松井一郎氏(大阪府知事)を後任にあてる人事を決めた。橋下氏は今後党の「法律政策顧問」という肩書を持つことになる。
橋下氏は「肩の荷が下りた」のか、翌12月13日には財政問題や従軍慰安婦問題をめぐってツイートを連発した。その中で、
「僕はこちらから私人個人に対して人格攻撃はしない。メディアや公人などにはバカと言うが、私人個人には言わない。ただし相手から人格攻撃をしてくればやり返す」
と、これまでの原則を示す一方で、「橋下綜合法律事務所」の名前で、今後の新たな方針を明らかにした。
「これまで橋下に対する批判的表現は公人に対する表現として最大限容認してきました。しかしこれから橋下は私人になりますし、当事務所の信用問題にかかわりますので、今後は橋下の社会的評価を低下させる表現に対しては厳しく法的対処をしていきます」