誤った食事制限で体のすべてに悪影響
ともかく小学生女子でも高学年となれば、多少なりとも容姿が気になる年頃だ。前出の宮城県に住む女性は、小5の長女が「友達から『足が太い』と言われて、気にしているようでした」と明かす。一方、小3の次女は体格がよく、食欲旺盛であまり体重を気にしている様子はない。「母親としては、娘が極端なダイエットをするのはもちろん反対です。でも、好き嫌いをして食事のバランスが悪くなるのも心配」と語った。肥満になるのも、健康を害する。母親としては巧みなかじ取りが迫られる。
ひと口に「小学生ダイエット」と言っても、適度に運動してやせるのであればむしろ健康的だろう。問題は、過度な食事制限をして必要な栄養をとらないような誤った減量だ。
子どものダイエットの危険性を指摘した記事が、「プレジデントオンライン」2013年10月12日付で掲載されていた。記事中、女子栄養大学教授・上西一弘氏が「成長期のダイエットは健康面ではすべてにおいて悪い事態しか招かない」と警鐘を鳴らし、こう続けている。
「体ができあがった大人ならまだしも、小中高生は体が発育・発達していくまさに成長期にあります。この時期に誤った食事制限をすれば、筋肉や骨をはじめ体のすべてに悪影響を及ぼします」
特に問題視されたのが、カルシウム不足。骨がスカスカになり、将来骨粗鬆(こつそしょう)症のリスクが高まる。
極端な例かもしれないが、必要のない食事制限を続けた小学生女性が摂食障害となるケースも、ネット上で報告されていた。
自分の娘が「ダイエットしなきゃ」とつぶやいたら...親としては少し気にかけてもいいだろう。