韓国メディア「嫌韓の流れに火をつけようとしている」
この抗議をきっかけに、この問題が日韓間の火種になる可能性も指摘されている。KBSテレビは、
「一部では靖国神社問題が日韓の国民感情の上で非常に敏感な事案であるだけに、今後の捜査の進展が両国の世論に大きな影響を与える可能性も指摘されている」
と報じた。日本での実名報道についても、
「専門家は、容疑者の報道について両国間の慣行の違いはあるが、日本側の対応に問題があるという立場」
と批判的だ。その根拠のひとつとして、
「日本では、日々の出来事・事故のニュースを伝える時、韓国とは違い容疑者の身元を公開するのが慣行。だが、全氏は韓国人であり、韓国では容疑者の身元公開に慎重であるという点を考慮する必要がある」
などとする識者のコメントを報じた。
YTNテレビでは、国際部の記者が、全容疑者は過去に歴史問題や靖国神社に抗議する団体に加入した経験もなく、11月の事件時に初めて来日したことを指摘。その上で、
「しかし、日本のマスコミは警察からリークされた供述内容などを実名とともに報じ、事実上、全氏を犯人だと断定する雰囲気だ」
「特に、いくつかの右翼勢力は、全氏の単独犯行ではなく背後に共犯がいると主張し、嫌韓の流れに火をつけようとしている」
と独自の解釈をしている。