イナゴやバッタ、調味料にしたら...「全く未知の味」に注文相次ぐ

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   この調味料、パッと見は普通のしょうゆにしか見えない。ところがその原料は、なんとイナゴなどの「昆虫」だという。

   和歌山県内の団体が地域振興の一環として、そんな「昆虫発酵調味料」を発売したところ、全国から注文が相次ぐなど評判を呼んでいる。虫を食べる文化は各地にあるが、調味料にするというのは日本ではほとんど例がない。

  • 売上絶好調だというイナゴソースとは
    売上絶好調だというイナゴソースとは
  • これが、醸造をはじめたばかりの状態。イナゴの形が残っている
    これが、醸造をはじめたばかりの状態。イナゴの形が残っている
  • 9か月後にはほぼ液体状に。「絞り」の工程を経てイナゴソースが完成
    9か月後にはほぼ液体状に。「絞り」の工程を経てイナゴソースが完成
  • 売上絶好調だというイナゴソースとは
  • これが、醸造をはじめたばかりの状態。イナゴの形が残っている
  • 9か月後にはほぼ液体状に。「絞り」の工程を経てイナゴソースが完成

基本的にはしょうゆに近いけど...「どこか虫っぽい」

   開発を手掛けたのは、和歌山の地域活性化支援団体「いなか伝承社」だ。

   原料には、ツチイナゴやトノサマバッタ、ジャンボミールワームなど、5種類の昆虫が使用されている。中でも主力商品の「イナゴソース」は、イナゴに麹(しょうゆ麹・米麹の2タイプ)などをくわえて発酵・熟成させて作ったもので、その製造方法は、伝統的なしょうゆの醸造法とほとんど同じ。ただ一点、大豆が「昆虫」に変わっただけである。

   気になるそのお味は? いなか伝承社の運営者で、開発者の田中寛人さんによると......。

   「しょうゆ麹」:基本的にはしょうゆに近い味なのだが、独特のクセがある。そのクセや風味が、どこか虫っぽい。

   「米麹」:何にも例えようのない、全く未知の味。美味しいことは確かなのだが、経験豊かな料理人でないと使いこなすのは難しいかも。

   特に卵かけご飯とは相性抜群で、また田中さんによればアイスクリームにかけても合うそうだ。試作品を食べた「和の鉄人」として知られる料理人・道場六三郎さんも絶賛したという。

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