魚のブランド化が容易になる
魚用品質状態判別装置「フィッシュアナライザ」について、インターネットでは、
「刺身はブリ最強説があるからな。でも養殖ものは脂っこくてダメだし天然物は素っ気ない。俺だけか......」
「脂のりは魚のうまさの決め手。買う前にわかるんなら、いいんじゃない」
「正月は刺し身三昧で子供のころは魚の脂がつらくて魚嫌いになった」
などと、魚の脂のりには多くの人にこだわりがあるようす。
一方、
「機械で計らないとわからないのかwww」
「『このアジ、脂のってる?』『きのうのカツオだめだったよ。脂なくって』なんて、魚屋とのやり取りも消えるんだな」
「食べてみるまでわからないっていうのも、あっていいんじゃない」
といった声も少なからず寄せられている。
消費者としては買うときに表示があれば、それを参考に買い物できるが、何から何まで機械任せでは「味けない」と感じているようだ。
「フィッシュアナライザ」の開発がはじまったのは2010年8月このと。従来、魚の脂のりを調べるには、魚の身をすりつぶして脂を抽出して測るといった方法がとられ、測定時間に3~4時間かかっていたとされる。
また、マグロの脂肪量は水揚げ時に、熟練のプロが選別用の包丁で刺して調べるのが一般的。そのため、水揚げするまでマグロの脂肪量はわからず、仲買人が買うまで脂のりの状態がわからないという不安がつきまとっていた。
「フィッシュアナライザ」はそういった不安を解消し、すでにはじまっている脂肪含有量の高いマグロを選別してブランド化する取り組みを加速させる可能性や、養殖業者が魚を測定することで与えるエサの量や質を調節したり、出荷もよい魚を選別して「ブランド魚」として出荷できたりする。
日本人の魚を見る目は、ますます厳しくチェックできることになるようだ。