2015年12月2日に公示された自由契約選手130人の中に、同じシーズンにMVPを受賞した松中信彦、川上憲伸の名前があった。
二人とも現役続行を望んでいるのだが、スター選手といえども年齢が上がってからは厳しい球界の実情が浮かぶ。
2人とも2004年のMVP受賞者
松中といえば、2004年のパ・リーグ三冠王として知られる。長くソフトバンクの中心打者として活躍。首位打者と本塁打王を2度ずつ、打点王3度。MVPには2度選ばれている。
しかし、ここ数年は控えが多かった。年齢はこの12月26日で満43歳。
「まだ、辞める気はない」
まだ元気なのである。
中日から戦力外とされた川上は1998年のセ・リーグ新人王。巨人の高橋由伸との争いに勝っての選出だった。最多勝2度、勝率1位と最多奪三振を各1度。2004年にはMVPに輝いた。その後、大リーグのブレーブスで投げた。
12年から中日に戻ったが、ほとんど勝てなかった。現在42歳。
「まだ、投げたい」
燃え尽きていない、というのである。
両選手に対して、関係者の多くが、その名声を惜しみながら、こういう。
「現役を続けても多くは望めないだろう。それは本人が一番知っているはずだ」