歌手の和田アキ子さん(65)がメンタル面の不調を訴えた。
同日夜の生放送番組では元気な姿をみせたが、最近のネガティブな話題とも重なり、インターネット上では原因をめぐる憶測が広がっている。
ツイッターで「いろんな事の不安とかプレッシャー」
和田さんは2015年12月2日昼ごろ、「いろんな事の不安とかプレッシャーで心と、頭のバランスが、悪くなりました」とツイート。夜にはフジテレビ系特番「FNS歌謡祭」の生出演を控えており、心療内科を受診してから本番に向かうと報告した。
11月27日にも「いろんな事のプレッシャーで、なんかヤバそうです」とツイートしていただけに、ファンからは「大丈夫ですか?」「無理しないでください」と、心配の声が数多く寄せられた。
反響の多さに驚いたのか、本番約3時間前には「ご心配おかけしました 元気ですよぉ リハーサル無事終わりました」とツイッターで回復をアピールし、歌手のmiwaさんと笑顔で写ったツーショットを公開した。
迎えた本番では、自身の代表曲である「あの鐘を鳴らすのはあなた」を水樹奈々さん、横山剣さんとともに熱唱。心なしかいつもより歌声に力がなかったものの、無事に歌い切ると、2人の肩を抱いて笑顔をみせた。他アーティストの歌唱中にはノリノリで手拍子する姿もみられた。
昼のツイートについて、よほど心配をかけたくなかったのだろうか、和田さんはパフォーマンス後の21時半ごろにもツイッターを更新し、「色んな人から、まだ、大丈夫なの?って言われます。大丈夫でーす 心配かけてゴメンね!明日もツアーのリハなので、頑張ります」としていた。
所属事務所は、今回の不調理由について「全国ツアーや紅白歌合戦の出場歌手発表、FNS歌謡祭と、プレッシャーがかかっていたからだろう」とスポニチの取材にコメントしている。
和田さんは、歌のステージでは、直前まで震えが止まらないほど緊張してしまうことで知られる。事務所のいうように、このところ大きな仕事が重なったことで、精神的疲労が溜まっていたのかもしれない。
BPO勧告には何も話さなかったが......
ただ、インターネット上では別の原因を指摘する声も相次いでいる。
1つは、NHK紅白歌合戦出場が決まったことに対するバッシングの多さだ。ネット上では数年前から「しばらくヒット曲を出していないのに、なぜか毎年出ている」として目の敵にされており、11月26日の発表後には、本人のツイッターアカウントにまで「早く紅白辞退して」「紅白出れるほど売れたの?」といった声が毎日のように送りつけられている。
もう1つは、自身の冠番組「アッコにおまかせ!」(TBS系)が放送倫理・番組向上機構(BPO)から勧告を受けたことだ。BPOの放送人権委員会は11月17日、同番組が佐村河内守さんの作曲偽装問題を取り上げた際に「名誉を棄損する人権侵害があった」として、再発防止に努めるよう勧告した。
「勧告」は、検証の結果、委員会が強く放送局に改善を促すもので「見解」より重い。報道によると、TBSの武田信二社長も12月2日の定例会見で「勧告という重いものを出されたので、真摯に受け止めて、今後の番組作りに生かしていきたい」「スタッフの教育や質を上げていきたい」などとコメントした。
勧告直後の11月22日の放送では、アナウンサーが最後に「真摯に受け止め、今後の番組作りに生かします」とコメントしたのみで、和田さんは何も言及しなかった。放送後、ネット上では和田さんが謝罪しなかったことについて批判が相次いたが、今回の一件を通じ、
「もしかしてBPOの件、じわじわ効いてる?」
「BPOに勧告突き付けられて一番参ってるのは当の本人だった...のか?」
といった指摘がいくつも上がっている。