血液製剤の大手メーカー「化学及血清療法研究所」(化血研、本社・熊本市)が国の承認と異なる方法で製品を作っていた問題で、不正は40年以上前から行われ、メーカー幹部も認識していたことが分かった。メーカー側が2015年12月2日、第3者委員会の報告書を公表した。
報告書によると、不正は血液製剤12製品すべてで行われ、ウソの製造記録を作って組織的に隠ぺいしていた。重大な副作用は報告されていないというが、薬害HIV訴訟の大阪原告団はこの日、「決定的裏切り」とメーカー側に抗議した。メーカーは、宮本誠二理事長ら理事9人全員が辞職することを明らかにした。厚労省は、近く行政処分する方針と、複数のメディアで報じられている。