乗り過ぎると前立腺の炎症が起こり、無精子症の心配も
では、どういうメカニズムで「自転車ED」が起こるのだろう。勃起は、性的興奮状態になると、脳の勃起中枢から神経を伝わってペニスに指示が行き、ペニスの海綿体に血液が充満して起こる。一方、会陰部のサドルに当たる部分にはアルコック管という部位があり、この中に勃起に重要な役割を果たす動脈と神経が走っている。この狭い部位に体重がかかって圧迫されると、アルコック管が損傷して、中の血管と神経がダメージを受ける。また、サドルが会陰部を長時間刺激すると、前立腺の炎症が起こりやすくなる。炎症が起こると精液に白血球が混じり、白血球中の活性酸素が精子のDNAを破壊するおそれもある。これが無精子症だ。