卵の値上がりが続いている。総務省の小売物価統計調査によれば、2015年10月は1パックあたり東京都区部で263円。260円を超えたのは4年半ぶりだ。
ネットには「最近卵値上がりした?」「卵が高い」という声が目立っており、消費者の間でも実感として広がっているようだ。
円安が飼料価格を引き上げた
「物価の優等生」といわれ、安定した価格で消費者に提供されてきた卵。しかし2015年は例年に比べて高い水準で価格が推移している。
5月以降、いずれの月も前年と比べて高くなっている。10月までの平均価格は246.7円で、この10年で最も高い水準だ。価格の上昇は東京に限らず、全国でみられる傾向だ。
ツイッターには15年11月ごろから
「最近近くのスーパーの卵が値上がり」
「卵は諦めるかやや高いの買うか」
「卵値上げとかきついよ」
という書き込みがたくさんある。
なぜ値上がりしているのか。ある卵加工メーカーの担当者は「生産農家のコストの高止まり」を理由に挙げた。
「円安の影響で飼料価格が上がっていて、養鶏業者のコストがかかっていることが大きい。中食のコンビニスイーツが好調で、液卵など卵の加工メーカーの需要が旺盛なのも影響しているのではないか」