男の薄毛、薬の進歩で改善目覚ましい 将来はiPS細胞使った治療も実現できる?
銀座総合美容クリニック・正木健太郎院長に聞く

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プロペシアが日本で認可されたことが「ここ10年間で最も大きな進展」

――具体的な治療法についてお伺いします。ここ10年のAGA治療で、一番変わった点は何ですか。

正木 「2005年にプロペシアが日本で認可されたことです。それ以前は民間療法などで対処するしかなかったので、『ここ10年間で最も大きな進展』と言えるでしょう。薄毛が、本格的に治療できるようになったということですね。プロペシアは『悪玉テストステロン』の働きを阻害し、ヘアサイクルを改善します。それに加え、『リアップ』(大正製薬)などに含まれている成分『ミノキシジル』の存在も大きいですね。ミノキシジルは髪の成長を促し、強く太くする効果が期待できます。プロペシアと併用すれば、ヘアサイクルを改善しながら髪を太くする治療が可能です」

――実際の治療は、どれくらいの期間で症状を改善できるのでしょうか。

正木 「治療を開始して3か月目くらいから効果は発現し、写真などで客観的に変化が見られるのはだいたい半年くらいが目安です。その後状況に応じ治療を継続していきますが、平均で1年から1年半くらいが一つの目安になるかも知れません。治療をするにおいて治療期間は重要な要素ですから、通院の際にはそれぞれの医療機関できちんと医師に確認が必要です」

――診療する上で心がけていることは何ですか。

正木 「患者さんの不安を解消することを目的に治療を進めています。手段が不透明だったり、費用が継続できないほど高額だったり、情報開示が不正確だったりしてはいけません。また、治療効果に関してももちろん更なる追求が必要ですし、院内の居心地も良くなければなりません」
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