電気自動車は税率ゼロ、燃費悪いと最高3%
毎年払う自動車税と軽自動車税に、購入時の課税を新設するというもので、新設の税率は、国土交通省が環境に配慮した燃費の目標値として定めた「2020年度燃費基準」の達成度に応じて決める。購入価格に対する税率は、電気自動車や燃料電池車、「燃費基準」を25%以上上回るガソリン車は0%と設定。そこから燃費が悪くなるほど、0.6%、1.2%、1.8%、2.4%、3.0%と税率が高くなる。取得税の廃止で1000億円程度減る地方税収を、これで補う考えだ。もちろん、環境性能の高い自動車の税負担を軽くし、普及を後押しするという目的もある。
ただ、自動車業界は販売の減少を懸念し、課税対象をなるべく絞るよう求めている。日本自動車工業会や経済産業省は、タクシーや運送業などの営業車と軽自動車については、税率の上限を2%にするように求めている。
ただ、調整は難航しそうで、12月中旬の税制改正大綱決定まで時間がないこともあり、自動車業界には、具体策づくりの先送りを求める声が出てきた。自動車新税の成算は見通せない状況だ。