菊地被告「無罪」にメディアの見方分かれる 「不合理ではないか」「いや、極めて真っ当だ」

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NHKでは、判決に肯定的なコメントを紹介

   一方、27日のNHK「ニュースウォッチ9」では、判決についてコメントしたジャーナリストの江川紹子さんが、肯定的な立場を採った。一審判決は裁判員にオウムの特殊な環境が十分に理解されないまま、「推測・推認・可能性」を積み上げる「有罪ありき」のものだったと指摘したのだ。そして、逆に今回の判決について、「極めて真っ当な判決だったと思う」と高く評価した。

   同じ日の「報道ステーション」(テレビ朝日系)は、「オウム真理教家族の会」代表でVXガス襲撃事件の被害者でもある永岡弘行さんが、「(マインドコントロールを脱して)自分の頭で考えることができるような元の人間に戻ってほしい」と話した。また、スタジオでは古館伊知郎さんが、「菊地被告どうこうと言っても、オウムがなぜこんなことを起こしてきたかっていう本質ではないと思うんですね」と考えを述べた。

    番組では、1995年の都庁小包爆弾事件で指を失った当時の都知事秘書・内海正彰さんの「誠に残念」という談話を紹介したものの、他番組とはまた違った観点となった。

   呼称についても、各社の対応はバラバラだ。28日時点で、NHKや共同通信などは「菊地直子元信者(元オウム真理教信者)」、朝日新聞は「元信徒」という肩書を使う一方、読売新聞・毎日新聞などは「被告」表記を続けている。

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