2015年12月1日から、「ストレスチェック制度」がスタートする。事業者に対し、従業員の心理的な負担の程度を把握するための検査が義務付けられるのだ。
ストレスを減らすにはどうすればいいのか。直接関係がない、と思われがちな業界でも、すでに様々な取り組みが進み、活気づいている。
「γ-アミノ酪酸」や「テアニン」含む
食品業界には以前から、食べるだけ、飲むだけでストレスが減るという「ストレス緩和商品」がある。「ストレスケア商品」「抗ストレス商品」「メンタルバランス・リラックス商品」などとも呼ばれている。
定番ともいえるグリコの「GABA」は、メンタルバランスチョコレートとして10年近く販売され続けている商品。チョコレートを食べてほっとした気分になることに着目し、カカオに含まれる「γ-アミノ酪酸(GABA)」というアミノ酸を通常のチョコレートより強化している。
ヤクルトが販売する「レモリア」もメンタルリラックス飲料だ。こちらも2001年から販売されており、リラックス効果があるとされる緑茶のうまみ成分「テアニン」を含む。
消費者庁によると、今年10月末時点で、機能性表示食品の届け出を受理している103品のうち、ゼリーや飲料、サプリなどの6 品が、GABAやテアニンを含んだ抗ストレス商品となっている。伊藤園や味の素など大手メーカーも届け出ており、「ストレスチェック」が始まることで、食品や飲料のストレスケア商品は今後さらに増えそうだ。