最近、スポーツジムの床で棒状の物の上に仰向けになり、天井を見つめている人々をよく見かける。ほとんど動かず、一見、居眠りをしているように見えるが、背中の下にあるストレッチポールという器具を使って、体のゆがみを直しているのだ。
いったいどんなストレッチか、ジムの講習会に参加した。
体の左右のバランスが崩れていた
使う前に自分の体のゆがみをチェック。片足立ちをすると左足だけがヨロヨロする。仰向けに寝ると右側の肩の骨だけが床に当たる。普段気づかないが、体の左右のバランスが崩れているのだ。「自分のゆがみ箇所を覚えておいてください」と、インストラクターは参加者の体のあちこちにシールを貼った。
いよいよストレッチポールを使う。ポールを頭から腰まで真っ直ぐに背骨の真下に置く。直径15センチ、長さ98センチの丸太状。弾性が強く、しなやかなので痛くない。まず基本形の姿勢から教わる。両手を八の字に広げて膝を曲げて上にあげ、一番楽に体が寝られる位置を探す。そしてゆっくり呼吸を繰り返しリラックスする。この基本形から手足を様々に動かして、背骨、肩甲骨、股関節、骨盤などのコリをほぐしていくのだ。