感染3か月後、全身の皮膚にピンクのブツブツが現れる
梅毒の症状は、感染から3週間後に感染した個所に痛みのないしこりが現れ、3か月後には全身の皮膚にピンクのブツブツが現れてくる。特効薬のペニシリンで治療できるが、その後は潜伏期に入り、放置しておくと約3年後あたりから全身の臓器に腫瘍が現れて、脳にも障害が出て死に至ることが多いとされる。
国立感染症研究所によると、感染後にしこりやブツブツが出る3週間~3か月に現れる症状を見過ごしてしまい、治療をしないまま潜伏期に入ってしまった患者が多いとみている。梅毒は早期発見で治療を開始すれば、1か月以内に完治するケースがほとんど。しかし、感染後、放置したまま治療が遅れると悪化して長期化する恐れが高まる。
また、前出の「IDWR 2015年第44号」には、妊娠中に胎児に感染すると死産や障害につながる「先天梅毒」の症例も10例が報告されていた。
その半面、予防もなかなか難しい。コンドームの使用が一般的だが、性器以外でも患部が発症する可能性があるため、コンドームだけで「100%」の予防はできない。オーラルセックスやディープキスなどでも感染する可能性があるわけだ。
インターネットでは、
「梅毒こえええええ! 昔の病気と思いこんでた」
「梅毒って性病だよね? 女性に急増してるって世も末だな」
「性教育を疎かにした結果だ。家庭も学校も二の次にしてる」
「母子感染については妊娠初期に産婦人科で検査があるけど... 梅毒には潜伏期間あるからなぁ。ちょっとこわい」
「コンドームつけないでセックスするからだよ」
などといった声が寄せられている。
2015年になぜ梅毒患者が急増しているのか、また若い女性が急増しているのかはわかっていないが、国立感染症研究所は「不特定多数の人との性的接触はリスク。その際にコンドームを使用しないことは、そのリスクを高めることになります」と、注意を呼びかけている。