腫瘍が原因の耳鳴りは「経過観察」の方法も
小山「3番目は腫瘍が原因の耳鳴りです」
56歳の女性Sさん。10年前に突然、「ゴ~ッ!」と駅のホームを電車が通過するような耳鳴りが始まった。病院でMRIの精密検査をすると、耳がとらえた音の情報を脳に送る聴神経の近くに4ミリの腫瘍が見つかった。「聴神経腫瘍」と診断された。
石井医師「聴神経腫瘍の多くは良性です。腫瘍をとる手術で聴神経を傷つけると聴力を失う恐れがあるし、近くに顔面神経が走っているので、顔の表情が歪む可能性もあります」
結局、Sさんが選んだチョイスは「経過観察」、つまり定期的に検査して腫瘍が大きくならないよう様子を見ることだ。腫瘍が大きくなれば手術や放射線治療の方法があるが、幸い4ミリのままだ。Sさんは一時より耳鳴りが収まり、「あ、コレ耳鳴り?と思った時に感じる程度ですね」という。
浜島「どうしてSさんは改善していると感じているんでしょうか?」
石井医師「(耳鳴りの原因がわかって)心の負担が少なくなったから」
星田「そんなもので耳鳴りが収まるものなのですか?」
石井医師「私は、加齢性難聴のところで、耳鳴りは脳が興奮して作り出す音だといいました。心が落ち着くと脳の興奮も収まるのです」
星田&浜島「わあ~、なるほど~!」。