【男と女の相談室】風呂に入っても残る高齢者のにおい 体のココを疑え

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   40歳を過ぎると気になってくるのが加齢臭だが、さらに年齢を重ねると「老人臭」なるにおいを発する恐れがあるようだ。

   身ぎれいにしていても漂ってくるという曲者の正体は、体のある部位の健康状態にあると専門家は見ている。

  • 本人を孤独にさせないためにも、口腔ケアを(写真はイメージ)
    本人を孤独にさせないためにも、口腔ケアを(写真はイメージ)
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その人がいる部屋に入っただけで悪臭が...

「祖父と同居することになったのですが、最初は気にならなかったのですが少しすると加齢臭が凄く気になるようになってきました」

   インターネットの質問投稿サイト「ヤフー知恵袋」に、2013年1月29日付で掲載された相談だ。においがリビングにまで広がり、消臭剤を使っているが効果は一時的にすぎない。投稿者本人がにおいに敏感なこともあり、吐き気をもよおすというのだが、祖父に直接言うわけにもいかず悩んでいるそうだ。

   これには同調する意見が少なくない。そのひとりは、高齢者が生活する部屋のとびらを開けただけで、強烈なにおいが漂ってくる半面、「本人は気づいていません」という。こまめに換気して家の中の風通しを良くするのが最も有効な対処法で、怠るとにおいがこびりついて取れにくくなると説明した。ほかにも、同様の悩みを抱える投稿が複数寄せられていた。

   においの要因はさまざまあるだろうが、日本訪問歯科協会のウェブサイトには、

「老人臭の原因は口臭」

と書かれていた。体を清潔にしていても漏れてくるにおいは、口臭のせいだという。

人から避けられるようになると認知症の一因にもなる

   メカニズムはこうだ。高齢になるとだ液の分泌が低下し、口の中の細菌が舌や上あごにたくさん付く。これが糖を分解するときに発生する「揮発性硫化化合物」が、臭いの原因だ。魚のように生臭さかったりすっぱかったりとさまざまで、ひどくなるとその人がいる部屋に入っただけで悪臭がするという。

   「口が臭い」と直接には指摘しづらい、だがずっと一緒にいるのはやっぱり耐えられない。こうして本人が避けられるようになると、孤独感からうつになったり、人との接触が減って脳への刺激が少なくなり認知症を引き起こす一因ともなるそうだ。

   身の回りの人の「老人臭」が気になったら、早めに口腔ケアを施すのが重要。放っておくと一大事になりかねないサインなのだ。

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