体内時計を動かすメカニズムを発見 がんや睡眠障害に救い

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   東邦大学の田丸輝也講師と東京大学の小澤岳昌教授の研究チームが、体内時計を動かす酵素のメカニズムを発見、2015年11月12日付の米科学誌「プロス・バイオロジー」に発表した。

   人間には体内時計といわれる1日のリズムを刻むシステムが備わっており、日中は活動状態に、夜間は睡眠状態にと自動的に切り替わる。体の中ではほとんどの臓器に体内時計があり、脳の体内時計から送られる指令に基づいて、血圧の日内変動や自律神経の調節などが複雑な仕組みでコントロールされている。これが崩れると、睡眠障害や生活習慣病、がんになる恐れがある。

生きた細胞の中で「時計タンパク質」がチクタク時を刻む

   研究チームは、マウスの脳や肝臓、皮膚を使った実験で、体内時計の中核を動かす時計タンパク質である「クリムトクローム(CRY)」の振動メカニズムを発見した。生きた細胞で、時計タンパク質の働きをリアルタイムでとらえたのは初めてだ。研究チームでは、この成果を応用して体内時計のリズムを治し、睡眠障害やがんなどの予防に役立てたいとしている。

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