テレビの見すぎは死亡率アップ 運動をしてもダメ 米国立がん研が発表

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   テレビを長い時間見るほど死亡率がアップするという研究結果を米国立がん研究所がまとめて、2015年11月、米予防医学雑誌「AJPM」に発表した。これまでも、テレビの見すぎは、がんや心血管疾患の発症リスクを高めるという報告はいくつか出ているが、自殺も含めた主要な病気すべてに悪影響を与えるという研究は初めてだという。

   研究チームは、1995~1996年の時点で慢性疾患をもたない50~71歳までの約22万1000人を対象に選んだ。そして約14年間追跡、8つの主要な病気の発症・死亡率とテレビ視聴時間との関連を調べた。主要な病気とは、米医療界で基本的疾患とされる「がん」「心臓病」「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」「糖尿病」「インフルエンザ・肺炎」「パーキンソン病」「肝臓病」「自殺」だ。

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生活習慣すべてを悪くする! スイッチを切るべし

   その結果、すべての病気でテレビ視聴時間が長ければ長いほど死亡率がアップすることがわかった。8つの病気を平均すると、視聴時間が1日1時間未満の人に比べ、3~4時間の人は死亡率が15%増加。死亡率は視聴時間が増えるにつれて上がり、7時間以上の人は47%増加した。

   今回の研究では、テレビ視聴時間以外にも、飲酒量や喫煙の有無、運動時間なども同時に調査していたが、そうした要素を考慮してもテレビの視聴時間は死亡率上昇に影響を与えていた。研究チームのキードル博士はこう語る。

「今回わかったことは、活動的な人にもそうでない人にも、長時間のテレビ視聴は有害であることです。たとえ運動をしても、危険なリスクから逃れらることはできません。座ったままの状態でテレビを長時間見る行為そのものが、生活習慣すべてを悪くしていると考えられます。動く時間が減るし、見ながら食べると摂取カロリーが増え、座る姿勢が血行を悪くします。特に高齢者が1日中、テレビの前に座っているのは問題です。外に出て運動しましょう」
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